平成28年度病院指標

平成28年度 沖縄県立中部病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1509 371 638 1071 973 1087 1939 1961 2137 740
平成28年4月1日~平成29年3月31日までの退院患者さんを、10歳刻みの年齢階層別に集計しました。

当院は地域医療支援病院であり、救命救急センターを有することから幅広い年齢層の患者さんに医療を提供しています。
特徴として、60歳以上の患者数が約54%、次いで10歳未満の患者数が約12%と高い比率を占めていることが挙げられます。
10歳未満の新生児や乳幼児の患者、20~40歳の女性患者が多いことは、総合周産期母子医療センターとして、十分に機能していることを示しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 174 10.60 21.25 4.60 81.22
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 167 11.34 12.43 5.39 74.28
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患(心臓カテーテル検査) 138 3.28 3.06 0.00 68.86
050130xx99000x 心不全 112 15.55 17.95 7.14 77.37
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 111 15.00 19.24 0.90 78.51
当科では、誤嚥性肺炎の患者が最も多く、平均年齢も高くなっております。高齢者の重症肺炎をしっかりと治療し、全国平均と比較して短期間で自宅退院する事が出来ています。

次いで多いのが、腎臓または尿路の感染症となっており、多くの高齢者を診療する内科では、男性女性問わず、尿路感染症はよくみられる疾患です。尿路機能の低下により、膀胱内に常に菌がいる状態(細菌尿)から、上行性に感染症を来し、腎臓の炎症を来した疾患が腎盂腎炎です。血流の多い臓器であるために、敗血症を合併し致命的になることがあります。排尿機能の低下は高齢者のみならず、腹部骨盤の外科的疾患の後遺障害、先天的・後天的な脊髄損傷、婦人科・泌尿器科疾患とも関連します。根本的な加療がないため、同様の感染症を繰り返し、年に複数回以上の入院を要する方もおります。尿道カテーテルの挿入や留置もこれらの感染症を引き起こす理由となります。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため、内科で登録された患者さんが多く残っています。 そのため上記データはH28.4~H29.9までの全内科のデータ、H28.10~H29.3までの総合内科、血液腫瘍内科、リウマチ科のデータとなっております。

感染症内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 65 11.63 12.43 13.85 78.06
080011xx99xxxx 急性膿皮症 41 11.07 11.97 14.63 73.41
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 27 14.67 19.24 11.11 78.70
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 23 8.39 21.25 17.39 82.87
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 10 12.30 8.83 0.00 70.20
●腎臓または尿路の感染症
尿路感染症は、男女を問わず、当院の平均年齢(78歳)にも示されているように高齢者によくみられる疾患です。男性の場合は前立腺肥大など、女性の場合も切迫性・腹圧性尿失禁などの排尿機能障害に伴うことが多いです。尿路の閉塞や通過障害のある場合は泌尿器科への紹介が必要になりますが、それ以外では一定期間の抗菌薬治療を行い治癒を目指します。再発もみられることがあり、排尿機能の評価、排尿障害の治療を内服薬で行うことがあります。内服薬による治療が困難である場合は、尿道カテーテルの挿入、留置、或いは膀胱ろうの作成(直接膀胱に経皮的にカテーテルを挿入)が必要になることもあります。

●急性膿皮症
皮膚軟部組織感染症は、高齢者によくみられる疾患です。皮下組織もしくは表皮に膿を分泌する場合、膿皮症とよばれますが、基本的に外科的に膿を排出することが治療の大前提です。手術を要しない、あるいは適応でない場合(一般的には蜂窩織炎と呼ばれます)は、抗菌薬により治療を行い、所見の改善をもって(通常10−14日後)、治療終了とすることが多いです。

●敗血症(1歳以上)
敗血症は生命に関わる重篤な疾患です。原因となる病巣をもつ細菌感染症が、局所のみならず全身に及び、複数の臓器を侵す状態となります。悪寒戦慄に引き続く発熱、血圧低下などの症状を来し、輸液や抗菌薬投与などの適切な治療を行われない場合、全身状態は急速に悪化します。迅速な診断と治療が必要な緊急疾患です。

●誤嚥性肺炎
誤嚥は高齢者によくみられる徴候です。肺炎は病原体の誤嚥により生じますが、高齢で嚥下能力が低下している場合、口腔内の唾液や、食物残渣そのものを誤嚥することがあり、結果的に肺の感染症(肺炎)を生じます。治療は、原因菌を想定しての抗菌薬投与が必要となることが多いのですが。「誤嚥」そのものであれば、抗菌薬使用を控えて経過観察することもあります。高齢者の終末期にも同様の誤嚥による症状がよくみられますが、抗菌薬の使用の是非については総合的に判断することもあります。

●男性生殖器疾患
男性生殖器には、精巣、精巣上体、前立腺、陰茎などがあります。感染症内科で特に高齢者によくみられる感染症は、前立腺炎、精巣上体炎などがあり、いずれも抗菌薬治療を行います。抗菌薬治療のみで改善しない膿瘍形成などが見られる場合、泌尿器科へ相談して治療を行います。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 81 11.42 21.25 8.64 84.58
0400801499×002 市中肺炎かつ75歳以上(A-DROP スコア2) 57 10.75 15.29 15.79 85.00
0400801499×003 市中肺炎かつ75歳以上(A-DROP スコア3) 28 12.50 17.43 17.86 89.57
040100xxxxx00x 喘息 27 5.44 6.42 0.00 53.44
0400801499×001 市中肺炎かつ75歳以上(A-DROP スコア1) 22 9.68 13.60 4.55 87.32
当科ではあらゆる呼吸器疾患に対応していますが、高齢者の重症肺炎をしっかりと治療し、全国平均と比較して短期間で自宅退院する事が出来ています。
A-DROPスコアとは肺炎の重症度を示す指標で1~2が中等症、3が重症にあたります。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患(心臓カテーテル検査) 137 3.66 3.06 0.73 63.76
050130xx99000x 心不全 71 17.00 17.95 5.63 79.34
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患(経皮的冠動脈形成術など) 67 5.28 4.71 0.00 69.30
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患(心臓カテーテル+血管内超音波検査) 37 4.03 3.22 0.00 66.38
050210xx97000x 徐脈性不整脈(ペースメーカー移植術など) 24
救命救急センターからの入院が多いため、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患だけでなく、心不全増悪や徐脈性・頻脈性不整脈を含む様々な循環器疾患の方が入院されます。
重症患者に対する高度医療はもとより、比較的高齢者や複合的に他の疾患を併存している方も多いため、早期からリハビリを含めた包括的治療を心掛けています。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎(限局性腹腔膿瘍手術など) 56 9.63 11.06 1.79 73.43
060340xx99x00x 胆管結石、胆管炎 35 11.34 9.93 14.29 75.83
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症 33 6.52 7.44 6.06 71.12
060350xx99x00x 急性膵炎 28 8.18 11.84 0.00 53.79
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 21 5.76 9.19 4.76 72.14
消化器内科で最も多い症例は、胆管結石、胆管炎などの胆道疾患です。胆管結石等の治療では約7割が緊急入院です。24時間緊急ERCPを行う体制を整備し、救急搬送患者や重症患者に対応しております。重症度に応じて緊急で内視鏡的胆道ドレナージを行い、待機的に総胆管結石の除去等の治療的ERCPを施行しています。消化管術後症例 の胆道疾患に対してもダブルバルーン内視鏡(DBE)を用いたERCPにて診断・治療を行っています。
2番目に多いのが、食道、胃、十二指腸、他腸の炎症、3番目に多いのが、急性膵炎、4番目に多いのが、虚血性腸炎となっています。どの疾患も全国の平均在院日数より短く、効率的な医療ができていると考えます。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

腎臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 34 9.44 12.43 2.94 74.85
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 21 10.33 10.17 9.52 69.95
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 21 16.90 19.24 0.00 78.86
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 15 6.80 17.77 6.67 48.13
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 13 12.69 21.25 23.08 80.92
当科は腎盂炎から腎膿腫、前立腺膿腫など尿路系重症感染症(多くの場合敗血症を合併)患者さんを数多く受け入れています。また低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、低カリウム血症など、内分泌疾患や薬剤投与に起因する電解質異常症の疾患に対しても治療を行っております。
近隣医療施設より全身性エリテマトーデス、ANCA腎炎、抗基底膜症候群などの膠原病や血栓性紫斑病の紹介を受け、透析療法・血漿交換療法などを行っています。
また腎機能低下患者さんにおいては、その入院原因となった疾患によらず受け持ち透析療法を開始することもしばしば見られます。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳保護薬あり) 47 14.45 16.54 34.04 70.79
010060×2990201 脳梗塞(リハビリテーションあり) 17 13.35 16.73 17.65 68.35
010230xx99x00x てんかん 16 6.06 7.12 6.25 58.00
010060×2990001 脳梗塞 16 6.25 6.99 6.25 63.94
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫 13 22.92 22.05 69.23 74.77
脳梗塞や脳出血は、発症後できるだけ早く治療を開始することが大事です。
半身のしびれや麻痺を自覚したら痛くなくても救急車を呼んでください。遅れると救急処置ができなくなることがあります。
点滴治療が終わってリハビリテーション中心の治療に移ると、リハビリテーション専門病院に転院して治療を続けることになるため転院率が高くなっております。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 70 4.23 5.60 0.00 37.09
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(腹腔鏡下胆嚢摘出術など) 53 6.32 6.82 0.00 55.57
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 46 6.50 7.89 2.17 54.30
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 40 6.35 9.08 0.00 67.53
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等(腹腔鏡下胆嚢摘出術など) 33 5.94 7.61 0.00 56.70
腹部・消化器・緊急疾患が上位を占めていますが、平均在院日数はいずれも全国平均に比べ短くなっています。
このことから、短期間で効果的な治療が行われていると考えます。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、外科の診療科を細分化したため、外科で登録された患者さんが多く残っています。 そのため上記データはH28.4~H29.9までの外科(外科・心臓血管外科・乳腺外科・小児外科)、H28.10~H29.3までの外科のデータとなっております。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(動脈形成術、吻合術) 13 3.85 8.87 0.00 62.46
050080xx01010x 弁膜症(弁置換術など+静脈注射あり) 12 23.75 24.70 0.00 65.08
050080xx0100xx 弁膜症(弁置換術など) 20.93
当科では弁膜症を始め、大動脈疾患、冠動脈疾患などの心臓血管外科領域の幅広い疾患に対して手術治療を行っています。
緊急手術も多く、また高齢で多くの併存疾病(糖尿病・透析・低心機能など)がある患者さんも多いですが、安全な手術を行い、早期社会復帰を目標に、各科と協力しながら診療にあたっています。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、外科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「外科」に含まれています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症 187 5.84 6.02 0.00 0.67
040100xxxxx00x 喘息 124 4.60 6.42 0.00 4.38
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 65 4.74 5.79 0.00 3.32
100380xxxxxxxx 体液量減少症 41 4.22 9.33 2.44 3.10
040130xx99x0xx 呼吸不全 40 7.45 11.46 0.00 3.83
ワクチンの導入で細菌性肺炎が減少している一方で、RSウイルス、その他のウイルス感染症による呼吸器疾患患者さんが増加しています。
入院患児は低年齢化し、症状の進行も早く夜間に増悪することが多い為、24時間救急対応が可能な当院においては急性細菌性気管支炎、喘息、肺炎、呼吸不全での入院が多い理由と考えます。乳幼児の胃腸炎ならびに発熱に伴う経口摂取低下のある場合、早期対応(補液、経過観察)を救命救急センターで行いますが、帰宅が難しい場合において病棟への入院となります。
病棟やICUの医療体制が整っていることから、全国平均在院日数に比べて入院日数短縮につながっていると考えます。

産科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 161 18.08 20.79 1.86 30.17
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 135 4.38 6.05 0.00 34.48
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常(帝王切開など) 129 10.52 9.88 0.78 32.29
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 81 10.63 6.86 4.94 30.62
120180xx02xxxx 胎児及び胎児付属物の異常(骨盤位娩出術など) 78 4.96 8.49 0.00 32.14
当院は総合周産期母子医療センターであり、早い週数で陣痛が生じる切迫早産の患者さんが多数紹介来院します。母子の状態が良好なら、なるべく週数を延長するべく、入院安静とし治療します。入院は一か月以上に及ぶ場合もありますが、概ね良好な結果が得られています。
妊娠中、出血や規則的な子宮の収縮を感じたら、かかりつけ医または救命救急センターを受診し、産科医の診察を受けることが重要です。
妊娠糖尿病は、妊娠の影響により血糖値が高くなる疾患です。自覚症状はほとんどないため、リスクの高い患者さんを医師が見極め、早期に診断し治療を行うことが必要です。当院では積極的に糖負荷試験等を実施し、早期診断に努めています。

婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120140xxxxxxxx 流産 58 2.52 2.43 0.00 32.31
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍(子宮全摘術など) 47 8.57 10.05 2.13 46.68
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍(子宮悪性腫瘍手術など) 35 11.23 13.29 0.00 54.20
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍(化学療法あり) 34 3.76 5.12 0.00 57.41
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍(卵巣部分切除術など) 30 5.00 6.42 0.00 39.33
当院はがん診療連携拠点病院、婦人科腫瘍専門医修練施設であるため、婦人科悪性腫瘍の新規患者数が最近は年間60~70例以上あり、悪性腫瘍手術が比較的多くなっております。
その他婦人科良性疾患も制限なく受け入れております。婦人科救急患者さんも多く、緊急手術(子宮外妊娠など)になることが多々あります。
近隣医療施設ではあまり流産手術を行わないため、紹介来院された患者さんの流産手術も多くなっております。

新生児内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) (抗体注射あり) 90 25.44 27.33 2.22 0.00
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 44 7.16 6.18 6.82 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 29 10.93 11.55 10.34 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) (静脈注射あり) 22 15.27 12.00 0.00 0.00
140010x497x4xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1000g未満) (仮死蘇生術など) 19 108.63 127.11 0.00 0.00
当院は、総合周産期母子医療センターとして機能しています。
24時間体制で早産児の治療に対応します。出生までは、産科と協力し、適切な出生時期を検討し、緊急の出産にも対応します。
出生時からは、新生児科専門医が新生児集中治療室で治療にあたります。
外科的な合併症がある場合も、総合病院の機能を生かして各科と連携して治療にあたっています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫(慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術など) 22 15.86 11.83 13.64 71.05
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(JCS10未満) 20 17.25 19.35 50.00 51.80
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 18 9.56 7.52 11.11 63.50
100260xx9710xx 下垂体機能亢進症(下垂体腫瘍摘出術など) 14 17.07 20.12 0.00 54.36
010020x101x1xx くも膜下出血、破裂脳動脈瘤(JCS10以上) (脳動脈瘤流入血管クリッピングなど) 11 38.73 47.72 72.73 59.91
脳神経外科に入院する疾病で一番多いのは非外傷性硬膜下血腫(ほとんどは慢性硬膜下血腫)です。
高齢の方に多く見られる病態です。軽微な頭部外傷から数か月経って頭の中に血がたまり、頭痛や歩行障害・物忘れの進行などを引き起こします。症状がある場合には頭蓋骨に小さな穴を開けて中の血腫を除く手術(穿頭術)を行います。ほとんどの患者さんは速やかに症状が改善し、もとの生活に戻ることができます。
二番目に多い患者さんは非外傷性頭蓋内出血(いわゆる脳内出血)です。
高血圧などの生活習慣病が原因で発症することが多いです。平均年齢が51.8歳と若いのは沖縄県中部地区の大きな問題点です。急性期より積極的にリハビリを行い、患者さんの機能回復に努めています。
三番目は頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし)で頭の外傷です。
軽微な外傷で問題なく回復される方もいますが、高次脳機能障害のためリハビリが必要なこともあります。

当院では入院期間中だけでなく、地域のリハビリ病院と緊密に連携し患者さんの回復を目指しています。その他下垂体血腫やくも膜下出血など、脳神経外科領域の疾病の治療を幅広く行っています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折(人工骨頭挿入術) 183 32.05 27.63 69.95 80.83
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷 58 26.33 20.57 60.34 78.78
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼(骨内異物除去術等など) 32 5.72 5.33 0.00 16.38
160980xx99x0xx 骨盤損傷 29 19.83 20.45 68.97 82.17
160760xx97xx0x 前腕の骨折(観血的手術など) 26 5.77 5.49 0.00 44.38
当院は救命救急センターからの入院が多いため、骨折を中心とした外傷患者数が多いのが特徴です。
股関節大腿近位骨折は高齢者が多く、その大部分で手術治療を行っています。胸椎・腰椎以下骨折損傷、骨盤骨折も高齢者が多いですが、大部分は薬物治療・装具・リハビリテーションといった保存治療を行っています。
高齢者は基礎疾患や合併症のため、平均在院日数が長くリハビリテーション目的で転院となることが多いです。一方、肘関節周囲の骨折・脱臼、前腕の骨折は若い人が多く、大部分で手術治療を行いますが、入院期間が短いのが特徴です。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(鼻骨骨折整復固定術など) 19 3.21 5.80 0.00 24.42
140110xxxxxxxx 鼻の先天異常 17 4.35 8.61 0.00 20.47
070570xx010xxx 瘢痕拘縮(瘢痕拘縮形成手術) 16 4.69 6.19 0.00 25.00
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(皮下腫瘍摘出術など) 14 3.14 5.11 0.00 42.57
当院では形成外科全般の症例を扱っており外傷、皮膚皮下軟部組織腫瘍などの一般形成外科の患者さんを多く受け入れています。
また特徴的な事は、当院頭蓋顎顔面センターに他院で初期手術が行われた口唇口蓋裂術後の患者さんが口唇、鼻の修正を求めて多数来院されています。
一般形成外科手術、口唇口蓋裂術後の二次修正手術のどちらの場合においても平均在院日数は全国平均に比べ大幅に短くなっています。

耳鼻咽喉・頭頚部外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 62 6.39 5.50 0.00 35.42
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 35 8.54 8.12 0.00 19.09
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍 17 19.76 37.93 0.00 61.24
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(扁桃周囲膿瘍切開術など) 17 7.59 7.28 0.00 33.53
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞(鼓膜チューブ挿入術など) 16 2.88 3.32 0.00 6.00
当院は救命救急センターも併設しているため、急性上気道感染症の患者さんも多く来院されます。このうち重症な急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、急性咽頭炎、急性喉頭炎に対しては入院し、抗菌薬静注治療を行っています。
近隣の医療機関からは、頭頸部がんの患者さんも紹介来院されています。
また難治性の滲出性中耳炎の患者さんも紹介されており、鼓膜チューブ留置術を行い治療しています。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍(膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手) 30 7.07 7.44 3.33 72.63
11012xxx020x0x 上部尿路疾患(経尿道的尿路結石除去術など) 15 6.67 5.83 0.00 67.80
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患(ステント留置術など) 15 9.53 7.08 6.67 70.87
140590xx97xxxx 停留精巣(停留精巣固定術など) 11 3.18 3.29 0.00 3.27
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 10 7.10 12.43 0.00 73.50
当院はがん診療連携拠点病院のため、腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣腫瘍等の泌尿器科腫瘍の診断、治療数が多くあります。
また救急診療を担う病院でもあるため、尿路結石や尿路感染症など救急疾患の患者さんも多くみられます。

救急科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 15 1.93 7.12 0.00 53.93
050050xx99000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 12 2.50 6.75 0.00 66.67
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 11 1.91 3.64 18.18 44.18
当院は、救急救命センターを有し、地域の中核病院として様々な疾患の患者を受け入れています。救急疾患については他のどの病院より力を入れて取り組んでおり、年間31,117人の患者さんが受診しています。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。また、入院後は専門の科に移るため実際の患者数とは異なってきます。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 23 25 1 7
大腸癌 16 16 38 20 88 1 7
乳癌 18 13 25 1 7
肺癌 14 24 45 1 7
肝癌 28 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃、大腸、乳房、肺、肝臓の5つの部位にできるがんを5大がんと呼んでいます。
この表は5大がんにて当院に入院され、平成28年4月1日~平成29年3月31日までの期間に退院された患者さんについて、初発と再発に分けて集計したものです。初発の患者さんはUICC病期分類というI~Ⅳ期の4病期別(ステージ別)に集計しています。
こちらでいう「初発」とは、当院においてがんの診断や初回治療を行った場合を指し、「再発」は診断した施設を問わず、がん治療後に再発・再燃または新たに遠隔転移が見つかった場合を指します。

当院で入院治療を行った5大がん患者数は大腸がんが最も多く、続いて肺がん、胃がん、乳がん、肝がんの順となっており、ステージ別でみると大腸がんと肺がんはⅢ期とⅣ期の患者さんが多く、胃がんと乳がんはI期とⅡ期の患者さんが多くなっています。
本集計はDPCの医療資源を最も投入した傷病名のデータを元にしており、がん治療中に別の併存疾患を中心に診療を行った場合には集計には反映されないことが、実際のがん患者数より少なくなっていることに影響していると推測されます。
初発よりも再発患者さんの数が多くなっているのは、病期が進行した患者さんを多く診ていることや、地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、放射線治療施設を有しているため、治療開始後の患者さんを多く受け入れていることが影響していると考えられます。
当院は、病期の進行度や患者さんの背景、年齢や全身状態を考慮し、それぞれのがん診療ガイドラインに沿ってがん患者さんや御家族が安心できる最善の診断・治療を行っております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 49 9.35 55.82
中等症 327 10.38 77.23
重症 102 14.07 84.23
超重症 51 12.65 83.12
不明
他施設からの寝たきり患者さん、特に合併症患者さんを数多く診療・加療しているため、重症度の内訳は中等症が最も多く、重症度が上がるにつれて年齢も上昇し平均在院日数も長くなる傾向にあります。
合併症等を含め集約的な診療を行い、また退院後の日常生活動作を確保するためリハビリテーションを積極的に行っています。

脳梗塞のICD10別患者数等

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ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 13 5.23 74.54 0.00
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群
I63$ 脳梗塞 259 18.87 72.43 40.54
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>
I679 脳血管疾患,詳細不明
救命救急センターにて数多くの急性期脳梗塞疾患の患者さんを受け入れ、脳神経外科・神経内科を中心に複数科で集約的な治療を行っています。
加療後のリハビリも協力病院(後方支援病院)と共に積極的に行っています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 58 1.98 3.38 0.00 71.97
K688 内視鏡的消化管止血術 35 1.80 14.57 5.71 73.86
K654 内視鏡的胆道ステント留置術 35 2.71 15.46 5.71 71.14
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 24 1.96 7.46 8.33 59.50
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 23 5.70 9.87 0.00 75.96
当科で最も多い手術が、経皮的冠動脈ステント留置術です。
心臓を養う冠動脈の狭窄や閉塞が原因となって生ずる虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)に対して、薬物療法に加えて血管の内側から病変部を拡張し、ステントという金属製の網状の筒を留置する低侵襲的な治療法です。
通常は計画的に入院治療を行いますが、症状が不安定な場合には治療まで入院継続が必要であったり、緊急治療が必要な場合には検査に引き続き治療まで一度に実施するなど、患者さんの状態に応じて適切なタイミングで治療します。
2番目に多いのが、内視鏡的消化管止血術です。
吐下血や出血性のショックを主訴に救急センターを受診したときに、緊急内視鏡検査が施行され、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血が認められた場合に行われることが多い手術です。患者の年齢も比較的高く、最近は抗血小板薬や非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID) など出血を助長する薬を内服していることも多く、治療に難渋することもあります。当院の入院期間は約13日間ですが、全国の平均的な入院期間を示すDPC期間Ⅱまでの入院期間は15日間であり、全国とくらべても遜色のない治療が行われていると考えられます。


※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため、内科で登録された患者さんが多く残っています。 そのため上記データはH28.4~H29.9までの全内科のデータ、H28.10~H29.3までの総合内科、血液腫瘍内科、リウマチ科のデータとなっております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 56 2.23 3.64 0.00 69.80
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 等 17 3.29 8.24 5.88 74.06
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 14 5.07 14.14 0.00 58.79
K616 四肢血管拡張術・血栓除去術 等 14 2.21 6.79 0.00 73.64
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 等 14 0.00 16.50 7.14 70.86
集計期間が短く年間総数ではありませんが、24時間体制の救命救急センターから入院される急性心筋梗塞や狭心症などに対する経皮的冠動脈治療の割合が最も多くなっています。
続いて末梢動脈疾患に対する経皮的血管内治療、徐脈性不整脈や慢性心不全に対するペースメーカー治療、頻脈性不整脈や心房細動に対する高周波アブレージョン治療(経皮的カテーテル心筋焼灼術)など、種々の循環器疾患に対応しています。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 43 1.56 8.30 0.00 70.05
K654 内視鏡的消化管止血術 28 1.32 11.61 3.57 70.86
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 等 15 1.33 3.33 0.00 76.87
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 13 0.62 7.85 7.69 62.23
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 12 2.00 18.50 0.00 64.75
当科で最も多い手術が、内視鏡的胆道ステント留置術です。さまざまな素材で作られたチューブを、胆汁の流れが悪くなった部分に設置する方法で、管を胆管内に入れ胆汁の流れを良くします。
次に多いのが、内視鏡的消化管止血術です。吐下血や出血性のショックを主訴に救急センターを受診したときに、緊急内視鏡検査が施行され、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血が認められた場合に行われることが多い手術です。患者の年齢も比較的高く、最近は抗血小板薬や非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID) など出血を助長する薬を内服していることも多く、治療に難渋することもあります。

※当院では昨年度の途中で電子カルテを導入し、内科の診療科を細分化したため患者数はH28.10~H29.3のデータとなります。9月以前の患者数は「内科」に含まれています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 88 1.33 3.69 0.00 56.59
K6335 鼠径ヘルニア手術 等 74 1.00 1.38 0.00 37.82
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等 58 0.57 2.74 0.00 36.34
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 25 3.16 14.28 4.00 71.84
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 24 1.46 2.63 0.00 63.54
腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多く、平均術後日数も短くなっており、安全で低侵襲な(患者さんへの負担の少ない)鏡視下手術が行われています。
また、結腸悪性腫瘍切除術や乳腺悪性腫瘍手術など、これらのがん手術に対しても腹腔鏡下手術を積極的に導入し、安全かつ低侵襲な手術を行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 等 13 0.23 1.54 0.00 61.69
K5601イ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈 大動脈弁置換術又は形成術を伴うもの 等
K5551 弁置換術 1弁のもの 等
当科では、心臓・大血管手術以外にも、透析のための内シャント造設術、下肢虚血に対するバイパス手術など、末梢血管領域の手術も積極的に行っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的) 等 11 0.09 1.18 0.00 1.36
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 0.00 3.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 等 0.00 0.00
腸重積症は非観血的整復が第一選択です。嘔吐、腹症を伴って救急を受診した際に、診断した児に対して整復を行いますが、整復困難例は外科的整復術が必要です。
当院ではどちらも対応できる医療環境なので患者数が多い理由と考えます。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 169 7.76 7.40 0.59 32.66
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 71 5.23 6.13 0.00 33.20
K9061 子宮頸管縫縮術(マクドナルド法) 58 0.86 6.38 0.00 32.72
K867 子宮頸部(腟部)切除術 32 0.56 1.03 0.00 35.75
K8962 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(肛門に及ぶ) 20 4.50 5.75 0.00 29.85
当院は総合周産期母子医療センターのため、ハイリスク妊娠の患者さんが非常に多く、分娩に占める帝王切開の割合が40%におよびます。緊急帝王切開が多いため、麻酔科・手術室と連携し、安全かつ速やかな施術に努めています。分娩時の会陰裂傷がなるべく軽度になるように努めていますが、ハイリスク分娩が多いためⅢ度の裂傷も発生します。適切に縫合術を行い治療しています。
子宮頸管無力症という流早産の原因となる疾患も多く見られ、子宮頸管縫縮術を行い、子宮口を開大するのを防ぐ手技を多く施行しています。
子宮頸癌初期の患者さんの紹介も多く、子宮頸部切除術を行い治療しています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 57 2.19 6.84 1.75 47.82
K861 子宮内膜掻爬術 51 0.49 1.20 0.00 50.18
K867 子宮頸部(腟部)切除術 50 0.64 0.98 0.00 41.68
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 43 1.14 2.86 0.00 38.26
K909-2 子宮内容除去術(不全流産) 34 0.32 1.21 0.00 33.44
当院はがん診療連携拠点病院、婦人科腫瘍専門医修練施設であるため、婦人科悪性腫瘍の新規患者数が最近は年間60~70例以上あり、悪性腫瘍手術が比較的多くなっております。
その他婦人科良性疾患も制限なく受け入れております。婦人科救急患者さんも多く、緊急手術(子宮外妊娠など)になることが多々あります。
近隣医療施設ではあまり流産手術を行わないため、紹介来院された患者さんの流産手術も多くなっております。
新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 等 37 0.00 67.76 2.70 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 等 12 0.00 73.33 8.33 0.00
K726 人工肛門造設術
当院は、総合周産期母子医療センターとして機能しています。地域から多くのハイリスク妊婦を受け入れており、年間分娩件数も1000件を超えます。
早産児を代表とするハイリスク妊娠では、出生時に呼吸不全を認めることが多く、その場合は、すみやかな新生児仮死蘇生が必要になります。
通常分娩も予期せず新生児仮死をきたすこともあり、この際も新生児仮死蘇生が必要になります。
当院では24時間体制で異常分娩には、新生児科医が分娩に立ち会い、新生児仮死蘇生が行える体制を整えています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 25 0.76 16.04 20.00 72.52
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 等 25 0.60 30.20 48.00 58.44
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍) 等 13 2.92 14.23 0.00 55.00
K160-2 頭蓋内微小血管減圧術 13 1.23 16.46 0.00 61.85
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 等 11 2.36 30.82 18.18 67.09
当院で最も手術件数の多かったのは慢性硬膜下血腫と脳動脈瘤クリッピングです。
いずれも救命救急センター受診後に緊急手術になることが多い疾患です。
当院はいつでも緊急手術を行う体制が整っており、脳外科的救急疾患を速やかに治療できるのが最大の長所です。
下垂体腫瘍や三叉神経痛・顔面けいれんに対する頭蓋内微小血管減圧術などの予定手術が多いのも当院の特徴の一つです。頭蓋内腫瘍の術後の在院日数が長いのは、当院で放射線および化学療法を積極的に行っているからです。
手術だけでなく、その後のフォローも綿密に行っています。他にも小児の先天異常に対する手術など、様々な分野の脳外科領域の疾病に対応しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 135 6.76 20.07 60.74 75.69
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 54 11.41 25.44 72.22 79.39
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 41 2.83 12.90 14.63 60.20
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 等 27 1.19 3.63 0.00 42.37
K0821 人工関節置換術(膝) 等 23 1.04 23.39 47.83 72.35
最も多い骨折観血的手術(大腿)は、高齢者大腿骨転子部骨折に対する骨折観血的手術に加え、高エネルギー外傷や多発外傷を伴う大腿骨骨折に対する手術が含まれます。人工骨頭挿入術は、ほとんどが高齢者大腿骨頸部骨折に対する手術であり、基礎疾患や合併症のため、平均術前日数が長く転院率が高くなっています。骨折観血的手術(前腕)は橈骨遠位端や骨幹部骨折に対する骨折観血的手術であり、若年者が多いのが特徴です。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K347-2 変形外鼻手術 15 1.00 2.40 0.00 20.40
K0101 瘢痕拘縮形成手術(顔面) 等
K0102 瘢痕拘縮形成手術(その他) 等
最も多い手術は口唇口蓋裂術後の鼻の修正、口唇の修正で大多数が他院で初期治療を受けた患者さんです。
3番目の瘢痕拘縮形成術は、口唇口蓋裂以外の瘢痕の修正術で、いずれも最近の趨勢として「Quality of Life」の向上を求める患者さんが多いことを表しています。
耳鼻咽喉・頭頚部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 等 42 1.81 6.07 0.00 18.00
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 17 0.65 5.59 0.00 32.35
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 16 1.88 0.00 0.00 5.69
慢性扁桃炎に対して、入院の上、全身麻酔下に口蓋扁桃摘出術を行っています。
扁桃周囲膿瘍は近隣の医療機関や当院救命救急センターからの紹介が多いです。炎症が強く、症状が重篤な場合は、積極的に切開排膿術を行い、合併症の予防や入院期間の短縮を図っています。
鼓膜チューブ挿入術は、小児の難治性滲出性中耳炎や反復性中耳炎に対して行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 31 1.87 6.13 3.23 73.94
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 21 0.90 11.05 0.00 70.95
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等 16 3.69 3.13 0.00 65.88
K836 停留精巣固定術 11 1.00 1.27 0.00 4.55
膀胱がんの手術治療は経尿道的なものから開腹による全摘出術なども行っております。
尿路結石は内視鏡を用いて、レーザーによる破砕治療を、腎がんなどは積極的に腹腔鏡による手術も多数行っております。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 152 1.22
異なる 85 0.68
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 57 0.46
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当院では高齢かつ合併症(糖尿病、尿路感染など)の多い患者さん・寝たきりの患者さん・がん患者さん・低体重出生児など、幅広い年齢層・疾患の患者さんへ診療を行っており、近隣施設からも合併症を有する重篤な感染症患者さんを受け入れているので、症例数が多くなっています。

手術・処置等の合併症については、どのような術式でも一定の確率で起こり得るものであり、創部感染症等が挙げられます。
合併症を予防するため、手術や処置などを行う際には細心の注意を払い施行しております。
主に感染症内科を中心に発生防止、および治療に取り組んでいます。
更新履歴
2017/09/29
平成28年度の「病院情報」を公開しました。
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