令和元年度 沖縄県立中部病院 病院指標

令和元年度 沖縄県立中部病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1743 303 620 979 1006 1177 2240 2295 2282 938
平成31年4月1日~令和2年3月31日までの退院患者さんを、10歳刻みの年齢階層別に集計しました。
当院は地域医療支援病院であり、救命救急センターを有することから幅広い年齢層の患者さんに医療を提供しています。特徴として、60歳以上の患者数が約56%、次いで10歳未満の患者数が約13%と高い比率を占めていることが挙げられます。
10歳未満の新生児や乳幼児の患者、20~40歳の女性患者が多いことから、総合周産期母子医療センターとしても十分に機能していることを示しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 150 8.47 9.79 1.33 73.36
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病 なし 141 2.41 2.63 0.00 67.19
060350xx99x00x 急性膵炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 61 6.18 11.02 1.64 53.00
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 57 12.65 12.58 15.79 80.04
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 53 8.30 7.42 0.00 62.89
平成31年4月1日から令和2年3月31日の1年間の間に、当院消化器内科入院で最も多い疾患は、胆管結石・胆管炎などで150症例ありました。胆石などが原因で起こる胆管炎は敗血症をきたしやすく、緊急検査を要することが多いです。胆石は高齢になるほど保有率が上がる傾向にあるため、今後も増加が予想されます。
次に多いのが内視鏡的大腸ポリープ・切除術で、日帰りを除く入院患者数は141症例ありました。沖縄は、全国に比べ大腸癌の罹患率が高く、検診で便潜血、人間ドックなどでの下部内視鏡検査の受診率の向上が望まれます。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 222 16.05 17.71 9.01 80.22
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 173 3.27 3.01 1.16 66.86
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 130 5.35 4.40 1.54 68.62
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 88 2.84 3.15 0.00 68.85
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 53 11.17 12.37 1.89 69.72
高齢化社会に伴う心不全の増加傾向を反映し、昨年と比較して心不全入院が最多となっていますが、加療後のリハビリテーションは専門施設へのスムーズな転院が行われており比較的短期間入院となっています。狭心症精査に対してはパスを利用して短期間入院での精査を基本としており、虚血の証明が必要な症例に対しては冠血流予備量比を含む生理学的虚血評価を積極的に行い、治療の必要性を客観的に判断しています。急性心筋梗塞症例に対してはCCU当直常駐により迅速な診断と早期再灌流を行っています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 266 6.50 6.19 0.00 0.90
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 161 5.48 6.64 0.00 3.53
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 5.98 5.69 0.00 2.42
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 73 5.55 5.73 0.00 1.82
030270xxxxxxxx 上気道炎 57 4.86 4.94 0.00 1.32
県内では春先から10月にかけてRSウイルス、その他のウイルス感染が流行し呼吸器感染症罹患に伴い多くの患児が入院します。基礎疾患がない小児においても、罹患年齢は低年齢化しており、細気管支炎、肺炎、および急性呼吸不全と重症化を認めます。24時間の患者対応が可能である当救急室の併設により、迅速かつ的確な対応が可能です。また、患児への適切な入院医療の提供により在院日数の短縮に寄与しています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 65 5.69 6.37 0.00 54.55
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 57 5.63 4.85 1.75 67.65
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 50 3.96 5.45 0.00 27.72
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 12.38 15.02 2.13 66.34
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 46 6.15 7.65 0.00 52.54
腹部・消化器・緊急疾患が上位を占めていますが、平均在院日数は全国平均と比較し概ね短くなっています。
このことから、単位間で効果的な治療が行われていると考えます。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801499×002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア2 82 10.38 15.17 8.54 86.44
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 78 10.40 20.84 8.97 81.31
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 75 14.12 12.58 9.33 79.51
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 71 2.00 2.03 0.00 59.61
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 60 9.30 13.61 5.00 79.52
肺炎等については平均年齢は前年度とほぼ同等であるが平均在院日数は1日減少しており早期治療介入の効果と思われる。
誤嚥性肺炎に関しては前年度に比べて平均在院日数が3日短縮されており、リハビリの効果と考えられる。
睡眠時無呼吸は去年より20件近く増えており地域からの紹介増が反映され、よい連携が出来ている。
COPDは平均在院日数が若干延びており原因の探求が必要である。

腎臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 104 11.15 12.58 1.92 71.71
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 46 9.61 9.96 17.39 74.63
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 10.58 17.71 3.85 67.69
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 25 11.96 12.55 4.00 69.56
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 25 8.08 15.48 0.00 53.88
当科は腎臓内科として末期腎不全を含む腎障害患者や低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、高カリウム血症の治療を行なっている。低ナトリウム血症患者では心不全を合併していることも多く、治療に難渋することもしばしばである。腎疾患のみならず尿路感染症、蜂窩織炎などの感染症も一般内科医として診療している。全身性エリテマトーデスやANCA血管炎に伴う腎機能異常患者の紹介もしばしばあり腎生検などで診断、治療を行なっている。

産科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 171 18.07 19.06 8.19 29.86
120200xx99xxxx 妊娠中の糖尿病 手術なし 159 4.00 5.59 0.00 33.27
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 53 7.45 6.69 1.89 31.66
120170xx01x0xx 早産、切迫早産 子宮破裂手術等 手術・処置等2 なし 40 26.00 29.08 0.00 31.95
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 39 12.15 9.66 0.00 32.67
当院は総合周産期母子医療センターであり、早い週数で陣痛が生じる切迫早産の患者さんが多数来院します。その場合、なるべく妊娠週数を延長する治療を行い、概ね良好な結果が得られています。
妊娠中、出血や規則的な子宮の収縮、破水感などを感じたら、かかりつけ医または救命救急センターを受診し、産科医の診察を受けることが重要です。
妊娠糖尿病は、妊娠の影響により血糖値が高くなる疾患です。自覚症状はほとんどないため、リスクの高い患者さんを医師が見極め、早期に診断・治療を行うことが必要です。当院では糖負荷試験等を実施し、早期診断に努めています。

婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 83 2.35 3.13 0.00 39.78
120250xx97x0xx 生殖・月経周期に関連する病態 手術あり 手術・処置等2 なし 66 2.44 4.28 0.00 45.82
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 54 7.46 9.71 0.00 46.80
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 40 10.93 12.29 0.00 58.70
120110xx99xx0x 子宮・子宮附属器の炎症性疾患 手術なし 定義副傷病 なし 40 6.78 8.09 0.00 37.68
婦人科疾患の治療については、新規開業施設も無く、例年通りの傾向が続いています。

感染症内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 136 12.22 12.58 8.09 75.95
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 115 12.43 12.55 4.35 73.43
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし 85 19.80 19.29 9.41 79.25
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 41 14.10 20.84 9.76 85.15
070510xx99xxxx 痛風、関節の障害(その他) 手術なし 20 8.75 11.88 15.00 81.05
感染症内科にて診療する疾患は多岐に渡ります。尿路感染症は、男女を問わず、当院の平均年齢(75歳)にも示されているように高齢者によくみられる疾患です。男性の場合は前立腺肥大など、女性の場合も切迫性・腹圧性尿失禁などの排尿機能障害を有することが多いです。結石や腫瘍など、尿路の閉塞や通過障害のある場合は泌尿器科への紹介を要しますが、それ以外では一定期間の抗菌薬治療を行います。再発もみられることがあり、排尿機能の評価、排尿障害の内服治療を行うこともあります。内科的治療が困難である場合は、尿道カテーテルの挿入、留置、或いは膀胱ろうの作成(直接膀胱に経皮的にカテーテルを挿入)が必要になることもあります。皮膚軟部組織感染症は、高齢者によくみられる疾患です。皮下組織もしくは表皮に膿を分泌する場合、膿皮症とよばれますが、基本的に外科的に膿を排出することが治療の大前提です。手術を要しない、あるいは適応でない場合(一般的には蜂窩織炎と呼ばれます)は、抗菌薬により治療を行い、所見の改善をもって(通常10−14日後)、治療終了とすることが多いです。敗血症は生命に関わる重篤な疾患です。原因となる病巣をもつ細菌感染症が、局所のみならず全身に及び、複数の臓器を侵す状態となります。悪寒戦慄に引き続く発熱、血圧低下などの症状を来し、輸液や抗菌薬投与などの適切な治療を行われない場合、全身状態は急速に悪化します。迅速な診断と治療が必要な緊急疾患です。誤嚥は高齢者によくみられる徴候です。肺炎は病原体の誤嚥により生じますが、高齢で嚥下能力が低下している場合、口腔内の唾液や、食物残渣そのものを誤嚥することがあり、結果的に肺の感染症(肺炎)を生じます。治療は、原因菌を想定しての抗菌薬投与が必要となることが多いのですが。「誤嚥」そのものであれば、抗菌薬使用を控えて経過観察することもあります。高齢者の終末期にも同様の誤嚥による症状がよくみられますが、抗菌薬の使用の是非については総合的に判断し、敢えて使用を見送ることもあります。

救急科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 2.00 7.10 3.33 51.60
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2 なし 27 1.85 6.22 3.70 75.89
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 2.00 3.52 0.00 40.08
050050xx99000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 1.76 7.03 0.00 57.95
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 1.88 7.42 0.00 64.18
当院は救命救急センターを有し、地域の中核病院として様々な疾患の患者さんを受け入れています。2019.4.1〜2020.3.31の1年間の受診者数は38,633名、救急車受け入れ台数7,693台でした。
救急診療については他のどの病院よりも力を入れて取り組んでおり、救急医は三交代勤務体制を敷いて、時間外・休日を問わず、常に診療の質を維持し、各科と連携をとりながら円滑に救急診療を行っています。
また2017年から外傷センターを立ち上げ、救急科と外科、整形外科、脳神経外科、麻酔科、放射線科との連携は更に強固となり、重症外傷を積極的に受け入れています。

※入院後は専門の科に移るため実際の上位DPC患者数とは異なります。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 171 28.91 25.94 86.55 79.40
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 49 19.35 19.40 73.47 79.55
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 31 6.19 5.54 3.23 51.84
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 24 22.79 19.59 70.83 80.62
160800xx99xx0x 股関節・大腿近位の骨折 手術なし 定義副傷病 なし 20 18.60 14.43 55.00 82.85
救命救急センターからの入院が多いため、骨折を中心とした外傷患者数が多いのが特徴です。股関節大腿近位骨折は高齢者に多く、その大部分で手術治療を行っています。胸椎・腰椎以下骨折損傷、骨盤骨折も高齢者が多いですが、大部分は薬物治療・装具・リハビリテーションといった保存治療を行っています。
高齢者は基礎疾患や合併症のため、平均在院日数が長くリハビリテーション目的で転院となることが多いです。一方、肘関節周囲の骨折・脱臼、前腕の骨折は若年者が多く、大部分で手術治療を行いますが入院期間が短いのが特徴です。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 65 16.72 16.13 44.62 71.42
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 13.21 7.10 21.28 62.17
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 33 16.48 12.58 6.06 77.00
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 20.41 20.84 12.50 73.75
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 19.48 18.81 70.97 69.97
脳梗塞や脳出血は、発症後できるだけ早く治療を開始することが大事です。半身のしびれや麻痺を自覚したら痛くなくても救急車を呼んでください。遅れると救命処置ができなくなることがあります。
点滴治療が終わってリハビリテーション中心の治療に移ると、リハビリテーション専門病院に転院して治療を続けることになるため転院率が高くなっております。

血液腫瘍内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 44 14.32 15.79 0.00 65.30
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 19 7.79 9.34 0.00 62.47
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術・処置等2 3あり 16 8.75 9.86 0.00 38.19
03001xxx99x4xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 15 10.27 12.38 0.00 50.47
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 14 13.36 33.17 0.00 67.64
当科では悪性リンパ腫の症例が多くなっております。病期の進行度や患者さんの背景、年齢や全身状態を考慮し、それぞれの診療ガイドラインに沿って、がん患者さんやその家族が安心できる最善の診断・治療を行っています。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 定義副傷病 なし 89 2.07 2.49 0.00 69.78
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 52 3.35 7.07 0.00 72.77
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 39 3.10 8.52 0.00 74.08
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 36 9.47 12.18 0.00 72.56
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 27 4.15 5.61 3.70 69.04
前立腺癌の検査、手術、放射線治療の患者さんが増えおります。

耳鼻咽喉・頭頚部外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 64 6.50 5.45 0.00 38.98
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 41 9.27 7.80 0.00 28.34
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 35 8.20 7.76 0.00 31.80
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞 手術あり 28 2.71 3.16 0.00 5.18
030428xxxxxxxx 突発性難聴 24 7.08 8.93 0.00 52.00
当院は救命救急センターを併設しているため、急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍などの緊急に治療が必要な方が多く受診されます。
慢性扁桃炎、アデノイド増殖症の方は入院し、口蓋扁桃摘出術やアデノイド切除術を行っています。
急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、急性咽喉頭炎などの重症な感染症の場合は入院し、抗菌薬静注治療や補液療法を行います。扁桃周囲膿瘍では、局所麻酔下に膿瘍に対して切開排膿術を行います。
難治性の滲出性中耳炎や反復性中耳炎に対して、鼓膜換気チューブ留置術を行っています。
また、突然聞こえが悪くなる突発性難聴の方のうち、重症な方は入院し、ステロイドパルス療法と混合ガス吸入治療を行っています。

新生児内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 2あり 70 25.63 27.74 0.00 0.00
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 66 7.91 6.17 6.06 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 1あり 38 8.58 11.21 10.53 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 30 10.80 11.16 3.33 0.00
140010x299x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 1あり 18 11.78 22.05 22.22 0.00
当院は総合周産期母子医療センターとして認可されています。地域での早産の危険性のある妊婦を24時間体制で受け入れ、産婦人科と新生児科の協力のもと出生前から早産児の管理に努めております。特に未熟性の強い在胎28週未満の超早産児に対しては人工呼吸管理,サーファクタント補充療法など高度の新生児集中治療を行なっております。動脈管開存症や未熟児網膜症など種々の合併症が生じた場合も新生児科以外の専門科と協力し治療にあたっています。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 2.40 8.48 0.00 67.73
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 23 23.61 23.77 0.00 70.65
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 14 24.43 19.82 7.14 72.07
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし 11.75
050161xx97x10x 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 27.88
当科では慢性腎不全により維持透析が必要になった患者さんに対して手術治療を行なっています。主に前腕の動脈と静脈を吻合する手術です。糖尿病患者の増加に伴い糖尿病性腎症から透析導入となる方も増えています。そして弁膜症を始め、大動脈疾患、冠動脈疾患などの心臓血管外科領域の幅広い疾患に対しても手術治療を行なっています。緊急手術も多く、また高齢で多くの併存疾患(糖尿病・透析・低心機能など)がある患者さんも多いですが、安全な手術を行い、早期社会復帰を目標に、各科と協力しながら診療にあたっています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 17.68 11.86 17.86 77.57
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 19.58 18.81 73.08 55.04
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 8.18 7.34 11.76 57.59
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20.96
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり 21.73
脳神経外科に入院する疾病で一番多いのは非外傷性硬膜下血腫(ほとんどは慢性硬膜下血腫)です。高齢の方に多くみられる疾病です。軽微な頭部外傷から数ヶ月経って頭の中に血がたまり、頭痛や歩行障害・物忘れの進行などを引き起こします。症状がある場合には頭蓋骨に小さな穴を開けて中の血腫を抜く手術(穿頭術)を行います。ほとんどの患者さんは速やかに症状が改善し、もとの生活に戻ることができます。
2番目に多い患者さんは非外傷性頭蓋内出血(いわゆる脳出血)です。高血圧など生活習慣が原因で発症することが多いです。平均年齢が55.0歳と若いのは沖縄県中部地区の大きな問題点です。急性期より積極的にリハビリを行い、患者さんの機能回復に努めています。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 12 3.08 5.26 0.00 25.17
140210xx02xxxx 先天性耳瘻孔、副耳 副耳(介)切除術 3.03
140490xx970xxx 手足先天性疾患 手術あり 手術・処置等1 なし 7.53
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 9.23
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術 手術・処置等1 なし 5.81
外傷センターを併設しているため、顔面外傷が多い傾向があります。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 22 17 1 8
大腸癌 30 16 50 45 11 48 1 8
乳癌 20 10 12 1 8
肺癌 21 56 1 8
肝癌 19 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃、大腸、乳房、肺、肝臓の5つの部位にできるがんを5大がんと呼んでいます。
この表は5大がんにて当院に入院され、平成31年4月1日から令和2年3月31日までの期間に退院された患者さんについて、初発と再発の患者さんにわけて集計したものです。

こちらでいう「初発」とは、当院においてがんの診断や初回治療を行った場合を指し、「再発」は診断した施設を問わず、がん治療後に再発・再燃または新たに遠隔転移が見つかった場合を指します。
ただし、DPC様式1の入力マニュアル上、初回治療の完了後に当院にて診療を行った場合は、再発・再燃・新たな遠隔転移がなくても「再発」に含まれるため、一部の患者さんは再発がない場合でも「再発」の中で集計されています。

初発の患者さんはI期~IV期の4病期別(ステージ別)に集計しています。
病期分類(ステージ分類)には、国際的に活用されている「UICC TNM分類」によるものと、日本の各がんの関連学会・研究会がまとめた「癌取扱い規約」による病期分類がありますが、本集計では前者のUICCの病期分類に基づき集計しています。なお、UICCの版数は第8版を使用しています。

本集計は、DPCの「最も医療資源を投入した傷病名」のデータを元に、入院を要するがん治療を受けた延べ患者数をステージ別に表しており、がん治療中に別の併存疾患を中心に診療を行った患者数や、外来で治療を受けた患者数はこの表には反映されておりません。また、患者数が10未満の場合は、「‐(ハイフン)」で表記しています。

平成31年度(令和元年度)の、当院で初発の入院加療を行った5大がん患者数は、大腸がんが最も多く、続いて胃がん、肺がん、乳がん、肝がんの順となっており、ステージ別でみると、最も多い大腸がんではIII期・IV期の進行がんが多くなっています。肺がんはIV期、胃がんはI期の患者さんが最も多く、乳がんはI期とII期の患者さんが多くなっており、肝がんは全て10例未満なので患者数は表記されていませんが、I期の患者さんが最も多くなっています。

当院は、病期の進行度や患者さんの背景、年齢や全身状態を考慮し、それぞれの診療ガイドラインに沿って、がん患者さんやそのご家族が安心できる最善の診断・治療を行っております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 75 10.01 57.73
中等症 369 12.47 80.98
重症 79 14.85 85.09
超重症 23 25.35 84.65
不明
他施設からの寝たきりの患者さん、特に合併症患者さんを数多く診療・加療しているため、重症度の内訳は中等症が最も多く、重症度が上がるにつれて年齢も上昇し平均在院日数も長くなる傾向にあります。
合併症等を含め集約的な診療を行い、また退院後の日常生活動作を確保するためリハビリテーションを積極的に行っています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 223 17.04 74.86 36.13
その他 15 13.60 67.33 1.68
救命救急センターにて数多くの急性期脳梗塞疾患の患者さんを受け入れ、脳神経外科・神経内科を中心に複数科で集約的な治療を行っています。
加療後のリハビリも協力病院(後方支援病院)と共に積極的に行っています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 171 1.20 2.04 1.75 68.43
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 104 0.60 10.88 3.85 73.01
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 60 1.93 15.97 8.33 75.28
K654 内視鏡的消化管止血術 52 1.29 10.04 15.38 70.48
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 47 1.23 13.15 6.38 60.21
手術別では、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2㎝未満が171例ありました。その次に多かったのが内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術でそれぞれ104例、60例ありました。どちらも胆管炎などに対する処置で、感染などにより胆汁の粘稠度が上がっている場合は、胆管ドレナージチューブを胆管から消化管、鼻をとおして体外の排液バックにつなぐ処置を行います。続いて多かったのが、内視鏡的消化管止血術、内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術で、出血性の胃十二指腸潰瘍、食道静脈瘤破裂に対して緊急に行われることが多い処置です。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 117 1.38 4.01 2.56 55.09
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 49 2.04 3.39 4.08 41.57
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 48 2.65 9.79 6.25 66.44
K7181 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 30 0.40 2.13 0.00 22.63
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 29 1.28 2.14 0.00 63.69
腹腔鏡下胆嚢抽出術が最も多く、平均術後日数も短くなっており、安全で低侵襲な(患者さんへの負担の少ない)鏡視下手術が行われています。
また、悪性腫瘍切除術など、これらのがん手術に対しても、腹腔鏡下手術を積極的に導入し、安全かつ低侵襲な手術を行っています。

婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K861 子宮内膜掻爬術 122 0.40 1.34 0.00 45.04
K867 子宮頸部(腟部)切除術 81 0.28 1.00 0.00 38.98
K877 子宮全摘術 60 2.00 6.13 0.00 47.35
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 39 1.56 3.26 0.00 34.03
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 開腹によるもの 38 1.32 5.95 0.00 44.71
中北部地区で婦人科手術を行っているところが少なく増加傾向にあります。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 84 2.44 3.44 1.19 70.04
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 57 3.25 10.49 7.02 71.16
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 34 5.47 9.50 2.94 74.24
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 31 2.00 2.29 0.00 57.74
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 27 2.19 3.78 7.41 67.11
虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈治療の割合が最も多いですが、術前、術後とも入院日数は短縮傾向にあります。末梢動脈疾患に対する経皮的血管内治療は、重症下肢虚血も多くカテーテル治療前・後の創傷治癒までに時間を要するため入院期間は比較的長くなっています。頻脈性不整脈や心房細動に対する高周波アブレージョン治療(経皮的カテーテル心筋焼灼術)や徐脈性不整脈や慢性心不全に対するペースメーカー治療などは例年と同様の推移です。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 118 5.71 18.18 75.42 76.44
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 59 9.92 21.92 94.92 81.41
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 48 3.13 9.40 16.67 53.79
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 21 3.76 5.71 14.29 48.38
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 18 1.00 1.94 0.00 31.94
最も多い骨折観血的手術(大腿)は、高齢者大腿骨転子部骨折に対する骨折観血的手術に加え、高エネルギー外傷や多発外傷による大腿骨骨折に対する手術が含まれます。人工骨頭挿入術は、ほとんどが高齢者大腿骨頚部骨折に対する手術であり、基礎疾患や合併症のため、平均術前日数が長く転院率が高くなっています。骨折観血的手術(前腕)は橈骨遠位端や骨幹部骨折に対する骨折観血的手術であり、比較的若年者が多いのが特徴です。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 50 0.50 1.62 0.00 72.44
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術 ホルミウムレーザーを用いるもの 38 0.42 1.66 0.00 74.11
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 35 1.09 7.34 0.00 72.49
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 26 1.00 1.77 3.85 67.73
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 26 0.46 5.15 3.85 71.38
前立腺癌・膀胱癌に対する腹腔鏡手術、膀胱癌・前立腺肥大症に対する経尿道的手術や、尿路結石に関わる手術が多い。

産科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 105 8.02 7.57 0.00 32.75
K9061 子宮頸管縫縮術 マクドナルド法 33 0.67 9.09 0.00 31.97
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 32 0.06 1.03 0.00 33.38
K9122 異所性妊娠手術 腹腔鏡によるもの 13 0.08 2.54 0.00 29.62
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 13 17.77 6.38 0.00 33.77
当院は総合周産期母子医療センターのため、ハイリスク妊婦の患者さんが非常に多く、分娩に占める帝王切開の割合が40%におよびます。緊急帝王切開が多いため、麻酔科・手術室と連携し、安全かつ速やかな施術に努めています。
分娩時の会陰裂傷がなるべく軽度になるように努めていますが、ハイリスク分娩が多いためⅢ度の裂傷も発生します。適切に縫合術を行い治療しています。
子宮頸管無力症という流早産の原因となる疾患も多く見られ、子宮頸管縫縮術を行い、子宮口を開大するのを防ぐ手技を多く施行しています。
子宮頸癌初期の患者さんの紹介も多く、子宮頸部切除術を行い治療しています。

耳鼻咽喉・頭頚部外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 50 1.00 7.76 0.00 27.68
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 33 0.45 6.00 0.00 30.48
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 27 1.00 0.15 0.00 5.41
K331 鼻腔粘膜焼灼術
K4151 舌悪性腫瘍手術 切除
扁桃炎を繰り返す慢性扁桃炎の方や、小児で扁桃肥大による睡眠時無呼吸の方、IgA腎症などの扁桃病巣感染症の方には全身麻酔下に扁桃摘出術を行っています。この手術により扁桃炎の予防、無呼吸の改善、腎症の悪化の予防という治療効果を目指しています。
扁桃周囲膿瘍の方で、膿瘍が明らかな場合は早期の治癒を目指して、局所麻酔下に扁桃周囲膿瘍切開術を行っています。
内服治療では改善しない難治性の滲出性中耳炎の方や反復性中耳炎の小児には全身麻酔下に鼓膜換気チューブ留置術を行っています。これは聴力の改善と、炎症の改善のためです。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 44 0.36 3.30 2.27 68.52
K5606 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの) 14 7.43 24.00 14.29 71.36
K5551 弁置換術 1弁のもの 13 2.54 30.15 23.08 70.69
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの
K5601ニ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈 その他のもの
心臓に血液を送る冠状動脈に狭窄、閉塞がありカテーテル治療不適応な病変に対しては冠動脈バイパス手術を行なっています。基本的には心臓を止めずに行う(人工心肺を使用しない)、心拍動下の冠動脈バイパス術を行なっています。適応を選びながら、胸骨を切らずに、左の胸を小さく切って行う(低侵襲手術)冠動脈バイパス手術も導入しています。循環器内科グループとハートチームを形成しており、急性心筋梗塞、不安定狭心症に対する緊急手術も遅滞なく行なっています。
弁膜症手術:
リウマチ性弁膜症は減少しており、石灰化による狭窄と変性による閉鎖不全が増加しています。患者さん、ご家族に病態をよく理解していただいた上で、年齢も考慮し、自己弁を温存する弁形成術、または人工弁に取り替える弁置換術と、適切な治療法を選択しています。
形成が可能な形態ならば、積極的に弁形成術を施行しています。胸骨を切らずに左の胸を小さく切って行う、あるいは胸骨を部分的に小切開する、低侵襲手術も導入しています。大動脈基部拡大に伴う大動脈弁閉鎖不全症の症例に対しては自己弁温存の大動脈基部再建手術を行なっています。感染性心内膜炎においても積極的に手術治療を行なっています。
上行〜弓部大動脈瘤:
上行〜弓部大動脈瘤に対しては基本的に外科手術を行なっています。低体温、循環停止法を用いて大動脈弓部分枝(脳や上肢に血液を送る血管)を再建し、上行弓部大動脈の人工血管置換術を行なっています。
急性大動脈解離:大動脈壁が裂け流ことにより、大動脈破裂や臓器血流障害を引き起こし、突然死の原因となる重篤な疾患です。手術は人工心肺を使用し、大動脈を人工血管に置換します。当院では、急性大動脈解離を含め、緊急手術を要する急性期疾患に対して、24時間体制で対応しています。
腹部大動脈瘤:
当院では心臓外科、放射線科と連携し、大動脈瘤の治療に当たっています。動脈瘤の部位や、患者さんの年齢、併存疾患などを考慮し、外科手術、ステント治療と適切な治療法を選択しています。
慢性腎不全に対する動静脈シャント手術:
慢性腎不全により血液透析が必要になった患者さんに対して、主に前腕の動脈と静脈を吻合する手術です。糖尿病の増加に伴い、糖尿病性腎症から透析導入となる方も増えています。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K475 乳房切除術 16 1.00 4.06 0.00 25.25
K333 鼻骨骨折整復固定術
K288 副耳(介)切除術
K0102 瘢痕拘縮形成手術 その他
K1002 多指症手術 骨関節、腱の形成を要するもの
性別適合手術保険適用施設に認定されていること、当県ではfemale to maleの性同一性障害の方が多いことから、乳房切除術が多くなっています。

新生児内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 37 0.00 46.78 8.11 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 14 0.00 107.29 0.00 0.00
K2762 網膜光凝固術 その他特殊なもの(一連につき)
K7511 鎖肛手術 肛門膜状閉鎖切開
K7291 腸閉鎖症手術 腸管切除を伴わないもの
当院は総合周産期母子医療センターとして認可されています。早産児は呼吸の未熟性のため出生児に人工換気などの蘇生を要する場合が多数あります。また、早産児以外でも出生児に呼吸不全を認めるためすみやかな新生児仮死蘇生術が必要になります。当院では24時間体制で異常分娩に対しては新生児専門医が分娩に立ち会う体制を整えています。

血液腫瘍内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 19 15.37 31.74 0.00 68.21
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
K654 内視鏡的消化管止血術
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
K386 気管切開術
当科では病期の進行度や患者さんの背景、年齢や全身状態を考慮し、それぞれの診療ガイドラインに沿って、がん患者さんやその家族が安心できる最善の診断・治療を行っています。

腎臓内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 14 11.14 22.29 7.14 64.86
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 11 15.45 21.91 0.00 70.27
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術
K6072 血管結紮術 その他のもの 等
もともと腎機能低下にて外来通院加療の方は内シャント作成は入院せず外来にて日帰り手術することも多いが、他疾患にて入院中に腎機能低下し当科転科となる方もしばしばおり内シャント作成を要することがある。また腹膜透析を積極的に取り入れており、そのカテーテル留置手術件数も増大傾向である。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 1.47 17.47 18.75 77.69
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所
K171 経鼻的下垂体腫瘍摘出術
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの) 硬膜下のもの
当院で最も手術件数の多かったのは慢性硬膜下血腫です。救急センター受診後に緊急手術になることが多い疾患です。当院はいつでも緊急手術を行う体制が整っており、脳外科的救急疾患を速やかに治療できるのが最大の長所です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 110 0.81
異なる 79 0.58
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 73 0.54
異なる
当院では高齢かつ合併症(糖尿病、尿路感染など)の多い患者さん、寝たきりの患者さん、がん患者さん、低体重出生時など、幅広い年齢層、疾患の患者さんへ診療を行っており、近隣施設からも合併症を有する重篤な感染患者さんを受け入れているので、症例数が多くなっています。
手術・処置等の合併症については、どのような術式でも一定の確率で起こり得るものであり、創部感染床頭が挙げられます。合併症を予防するため、手術や処置などを行う際には細心の注意を払い施行しております。主に感染症内科を中心に発生防止、および治療に取り組んでおります。
更新履歴
2020/9/28
令和元年度の「病院情報」を公開しました。
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