耳鼻咽喉・頭頸部外科

基本方針

当院は地域がん診療拠点病院であり、救命救急センター、周産期総合母子センターを併設しています。
このため一般の耳鼻咽喉科診療に加えて、頭頸部癌、耳鼻咽喉科救急疾患、小児耳鼻咽喉科を中心に診療を行なっています。

診療内容

主な疾患ごとに以下に説明します。

1.頭頸部癌

頭頸部とは、脳より下の頭部、首より上の頸部を示します。ここにできるがん、例えば、喉頭(こうとう)がん、咽頭(いんとう)がん、口腔(こうくう)がんなどは総称して頭頸部癌と呼ばれます。
頭頸部癌診療は様々な診療科が連携するチーム医療が重要です。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科のほかに、形成外科、歯科口腔外科、放射線治療科、腫瘍血液内科、消化器内科、緩和ケア科、地域診療科とともに診療しています。当院の特徴としては、頭頸部癌を専門にする腫瘍血液内科医により様々な化学療法を行っていること、歯科口腔外科と連携して、口腔ケア、口腔リハビリを積極的に行っていることです。

2.耳鼻咽喉科救急疾患

急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、急性喉頭蓋炎、鼻出血など緊急に対処が必要な疾患の診察を行います。

3.小児耳鼻咽喉科

当院には総合母子周産期センターが併設されているため、多くの新生児の気道疾患の診療をしています。
気道評価を行い、乳幼児の気管切開術を行っています。

4.鼻・副鼻腔疾患

慢性副鼻腔炎などの鼻副鼻腔疾患に対して低侵襲の内視鏡下鼻内手術を行っています。

5.嚥下障害

重度の誤嚥があり誤嚥性肺炎を繰り返している方には声門閉鎖術などの誤嚥防止手術を行っています。

6.嚥下内視鏡検査

嚥下障害の評価として嚥下内視鏡検査を行っています。

7.扁桃疾患

IgA腎症などの扁桃病巣感染症、慢性扁桃炎や扁桃肥大による睡眠時無呼吸の方には扁桃摘出術を行っています。

8.難聴に対する補聴器診療

難聴は、認知症やうつの危険因子と言われています。
難聴の方には診察の上、実際に補聴器を装用する補聴器適合検査を行います。

9.アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法

ダニアレルギーの方には舌下免疫療法を行っています。

*頭頸部外科について

当科は耳鼻咽喉・頭頸部外科と標榜していますが、頭頸部外科とは何でしょうか?
頭頸部とは、鎖骨の上から、頭蓋骨の下まで、脊髄や眼球を除いた頸部、顔面のすべての領域を指します。この部分は、生命を維持するために重要な、呼吸、嚥下、発声などを担当する器官が多くあります。
例えば、舌、咽頭、喉頭、鼻腔、頸部食道など、さらに耳下腺、顎下腺、甲状腺などが含まれます。また、頸部、顔面領域でもあり、整容面でも大切な部分です。従って、専門的な知識と高度な手術技術が求められます。
その専門性を明確にするために、近年では耳鼻咽喉科からも独立した診療科と捉え、頭頸部外科と標榜することが多くなってきています。

当科では耳鼻咽喉領域に加え、とくに、頭頸部外科領域に対しても積極的医療を行っています。

耳鼻咽喉・頭頸部外科外来のご紹介

外来日は月、火、木曜日です。新患の受付は午前のみです。

上記外来日以外でも、重症感染症や、難治性鼻出血、異物誤嚥などの緊急処置が必要な場合は可能な限り対応します。

外来には表在癌の描出に優れているNBI(narrow band imaging)内視鏡を設置し、癌の早期発見に努めています。

頭頸部癌の患者さんは放射線治療科、腫瘍血液内科とともに定期的に、診察及びカンファレンスを行っています。

難聴の方は、精密な聴力検査と補聴器適合検査を行い、補聴器の調整を行っています。

スタッフ紹介

須藤 敏
宮平 貴裕
新城 正太
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