腎臓内科

Nephrology News

  • 短期研修・見学・後期専攻医随時募集しております、見学も随時受け付けております
  • 宮里医師が米国にて腎臓移植臨床短期研修行いました
    (Allegheny general hospital  2011)
  • 2013年4月 日本内科学会総会で当科医師がシミュレーショントレーニングのインストラクターとして参加します シミュレーショントレーニングには力を入れており、
    on the job trainingとのバランスを重視しています

基本方針

当院の腎臓内科は、腎炎・ネフローゼなどの腎臓病の治療だけでなく、腎不全の患者さんに腎移植・腹膜透析・血液透析の治療法を患者さん個々に応じて丁寧に説明し、選んでいただく腎統合医療を実践しています。

腎臓移植を積極的に行っており、これにより多くの患者さんが透析を行う以前の生活に戻る事ができており、患者さんの社会復帰のお役に立っております。

腎臓移植希望の方はこちらの外来案内を御覧ください

腎統合医療

腎統合医療とは聞き慣れない言葉かもしれません。

保存期腎不全の患者さんの中で今後、透析療法が必要になってくる方たちに、腎移植/腹膜透析/血液透析と患者さん個々に応じた治療法を医師のみならず、透析看護認定看護師や専任看護師の丁寧な説明のもと

今後の治療法を選択してもらいます。また以下の専門外来を開設しており患者さんの幅広いニーズにお答えします

  • 腎不全サポート外来
  • 保存期腎不全の患者さんに、今後の治療法として腎移植・腹膜透析・血液透析を均等に提示しています、また腎不全治療にかかわる食事、生活指導を行っています
  • CAPD外来
  • 腹膜透析患者さんの外来で、専任看護師と医師で1人20−30分かけて、診療させていただいています
  • 腎移植外来腎移植を今後受ける方、すでに受けられた方の外来で、移植外科医/腎臓内科医が同じ日に患者さんの診察を行っています
  • 血液浄化センター 血液透析患者さんはこちらで血液透析を行い、医師が毎日回診します

在宅血液透析を始めました。現在は患者さん1名のみですがある程度の受け入れは可能です。

診療内容

腎臓内科は非常に幅広い科で、われわれは全ての領域の診療をおこなっております。

  • 腎炎症候群・ネフローゼ症候群に対して腎生検を含めた検査・治療を行っています(年間腎生検数85例)
  • 腎移植の専門施設であり、県内各地域・離島より患者さんのご紹介を受入れています
  • 慢性腎臓病の患者さんに対して外来診療行い、看護師・栄養士と協力し腎不全治療に対するサポートを行い、腎移植・血液透析・腹膜透析を含めた腎統合医療を実践しています
  • 外来としては通常の腎臓内科だけでなく、移植外来・腹膜透析外来・腎不全サポート外来をおこなっています
  • 透析シャント狭窄・閉塞に対するバルーンを用いた拡張術を年間90例以上行っています
    (血液浄化センター)

腎臓内科外来のご紹介

腎臓内科は4人のスタッフで、通常の腎臓内科外来・血液浄化センター・腹膜透析外来・腎移植外来をおこなっております。

また当院は臓器移植専門施設であり、腎臓移植・肝臓移植をおこなっております。

腎移植に関しては昭和62年より現在まで170例の患者さんの腎移植を行っています。
肝移植に関しましては平成21年に県内では第1例目の生体肝移植を行っています。

当院は県立病院であるとともに、県内での移植センターとしての役割を担っており、県民の皆様の健康にお役に立てればと考えています。

腎臓内科外来は平日は主に午後の診療となっています。その他にも以下の専門医外来を行っており最新の医療提供しております

①腎臓専門外来(ネフローゼ・腎炎・慢性腎臓病)

②移植外来(腎移植患者・希望者の外来)
腎臓病の診断ならびに腎臓移植のご相談は時間をかけて、レシピエント移植コーディネーターも参加して診察させていただいております
血液型不適合移植、夫婦間移植、プリエンプティブ移植(透析を経ずに移植を行う)などを行っています。 全身状態が安定していれば多くの方が移植の適応になると思います。
興味のある方は地域医療連携室までお問い合わせください。
けん腎移植登録も行っています。これも地域医療連携室までお問い合わせください。

お手数ですが事前に地域医療連携室で予約頂き、紹介状持参して下さいますようお願い申しあげます。

臓器移植をご希望の方や、現在透析加療中の方で腎臓移植に関しての説明をご希望の方はご遠慮なく当院にご相談下さい。かかりつけの医療機関からの紹介状を地域連携室に送っていただき外来を予約させて頂きます。

腎臓移植ご希望の方はパンフレットもご参考にして下さい

③腹膜透析外来
腹膜透析患者さんは当院が県内では一番多く、経験豊かな医師が対応致します

④腎不全サポート外来
慢性腎臓病の患者さんが、移植・腹膜透析・血液透析のことを理解していただくために看護師が中心となって行なっている外来です。特に移植・腹膜透析に関しては今まで聞いたこともなかったという方も多くいて、このような外来は非常に大切と考えています

スタッフ紹介

耒田 善彦
照屋 周造
古閑 和生

診療実績

当科での診療実績

年間腎生検数(2011年度)85件(移植腎10件)
血液透析患者年間新規導入数(2011年)50人
CAPD患者数22名(県内最多)
外来腎移植患者数(外来フォロー)120名
透析シャント肢に対するPTA数(2011年度)90件

その他にも副腎静脈サンプリング・嚢胞腎塞栓術・嚢胞腎感染ドレナージなども放射線科と合同で行なっております

透析医療の自主機能評価指標

1.施設状況 ①施設の種別 病院
②(有床の場合)病床数 559床
③ペーシェントステーション台数(透析ベット数) 17台
2.施設の機能 ①準夜透析の可否(21時以降終了) 緊急時のみ
②(可の場合)透析室の終了時間(通常時の最終透析回収時間) 18時
③オーバーナイト透析の可否(日をまたがる透析で6時間透析以上) 不可
④在宅血液透析の可否
⑤オンラインHDFの可否 不可
⑥シャント手術の可否
⑦PTAの可否
⑧障害者自立支援医療機関かどうか 自立支援医療機関である
⑨処方の区分(院内処方・院外処方) 院外処方
⑩腎代替療法実績加算の有無 ある
⑪下肢末梢動脈疾患指導管理加算の有無 ある
3.医療スタッフの状況 ①透析に関わる医師数 常勤:4人
②透析医学会会員の医師数 4人
③透析専門医の人数 3人
④透析技術認定士の人数 1人
⑤透析に関わる看護師数 常勤:10人 非常勤(週1回以上の勤務):1人
⑥腎不全看護認定看護師の人数 0人
⑦慢性腎臓病療養指導看護師の人数 常勤:4人
⑧透析に関わる臨床工学技士数 常勤:4人
⑨血液浄化専門臨床工学技士の人数 0人
⑩認定血液浄化臨床工学技士の人数 0人
⑪透析に関わるメディカルソーシャルワーカーの人数 常勤:0人 非常勤(週1回以上の勤務):0人
⑫管理栄養士の人数 常勤:0人 非常勤(週1回以上の勤務):0人
患者の状況 ①外来HD患者数 19人
②外来PD患者数 30人
③外来透析患者に対する後期高齢者の比率 16%
治療指標(外来HD患者対象) ①腎性貧血管理「Hb10.0g/dl以上の比率) 63%
②P管理(P6.0mg/dl以下の比率) 47%
③PTH管理(iPTH240pg/ml以下、あるいはwhole PTH150pg/ml以下の比率) 78%
④透析時間(4時間以上の患者の比率) 90%
⑤透析時間(5時間以上の患者の比率) 5%
⑥透析時間(6時間以上の患者の比率) 5%
⑦透析量(kt/ V1.2以上の比率) 58%

学会発表・論文発表

学会発表・論文・著作に関してはこちらを御覧ください。

後期研修プログラム

当院の腎臓内科の特徴としては関わる分野が広く腎臓(腎炎などの腎疾患・腎移植・血液透析・CAPD・ICU血液浄化・interventional nephrology)・膠原病リウマチ・内分泌・中毒診療と幅広い分野を扱っています。
指導医も集中治療室の当直や離島総合病院での救急当直もしており非常にactiveです。

また不明熱などの診断の難しい総合内科疾患の入院も当科が担当しており診断過程を日々、多くの指導医と研修医で議論できます。指導医の多くが離島総合病院での勤務を経験しています。

当院腎臓内科の研修目標として以下のものをあげています。
給与や後期研修医全般のことはハワイ大学事務所後期研修医要項を参考ください。

腎臓内科

  • 腎炎・ネフローゼ・急性腎不全の初期診断・治療を行える
  • 保存期腎不全の患者を外来で診療し、透析導入になる以前からTotal Renal Careをめざして、血液透析・CAPD・腎移植と患者ごとに応じた治療法を実践している。腎移植に関して、術前・術後・外来と管理できるよう症例を経験する。
  • 血液透析患者さんの維持透析診療・並びに合併症の管理が行える
  • 血漿交換・LDLアフェレーシスなどの特殊血液浄化の適応を理解し、実践できる
  • ICUにおける血液浄化療法に関して、欧米のコンセンサスを理解し、血液浄化療法を選択できる。心臓大血管手術患者の血液浄化を適切に行う
  • Interventional nephrologyを積極的に導入し、血液シャント肢のPTA・腎嚢胞の塞栓/ドレナージ術・副腎静脈サンプリングなどを術者として施行する
  • 卒後5年目以降で離島での250床での総合病院で腎臓内科のchiefとして勤務し、general nephrologyを実践できる(最低1年間勤務)

腎統合医療

腎統合医療とは、保存期腎不全の患者に対して、個々の患者に応じた治療法を選択してもらえるよう行っている。以下の外来に積極的に参加し、腎疾患の外来トレーニングを行う

  • 腎不全サポート外来
  • 腎移植外来
  • CAPD外来
  • 血液浄化センター

当科での診療実績

年間腎生検数(2011年度)85件(移植腎10件)
血液透析患者年間新規導入数(2011年)50名
CAPD患者数22名
外来腎移植患者数(外来フォロー)120名(2011年腎移植5名)
透析シャント肢に対するPTA数(2011年度)90例以上

当科関連で取得できる専門医

日本内科学会総合内科専門医/プライマリケア連合医会認定医/透析医学会専門医/腎臓専門医/臨床腎移植専門医/リウマチ専門医/日本集中治療学会専門医/日本禁煙学会認定指導者

後期専攻医過程

3年目 他のsubspecialityの希望者と共通のプログラムで、当院の特徴といえます。

ICU/CCU/血液内科を中心とした研修で、その他に希望なども含めてローテーションしていただきます。
ICU研修にて内科ICU患者の主治医として、人工呼吸管理・モニタリング(hemodynamic minitoringなど)を研修してもらい、敗血症のスタンダードな治療・ARDS・中毒・AKI・その他の内科ICU研修を行なってもらいます。

CCU研修においては循環器のレジデントを指導する立場にあり、重症心不全・PCIの患者・心臓血管外科の患者の術後管理を行います、心臓超音波が内科後期専攻医は全員習得しています。
また週2回の心臓カテーテル検査に入りカテーテルの挿入やガイドワイヤー操作を学びます。
このICU/CCUでの経験は垣根のない当院内科だからこそできる研修です。残りの期間は個人の希望と各科のバランスでローテーションしてもらいます。救急・放射線科もローテーションした者もおり、各人の目標に応じて変更できます。

4年目 内科のチーフレジデントの学年で、病院の中では非常に重要な学年です

この時期になると、救急疾患に対しては十分な初期対応と救急治療が出来ており、ICU/CCUでの研修の成果もあり基本手技は習得できています。また内科学会認定医の取得の学年でもあります

腎臓内科に特化した研修ではありますが、他の科と半年ずつ研修した者も過去にはいます。腎臓内科(リウマチ・膠原病も含みます)の研修内容は以下の通りです

  • 腎炎・ネフローゼ・急性腎不全の初期診断・治療を行える。レジデントの指導が適切に行える
  • 保存期腎不全の患者を外来で診療し、透析導入になる以前からTotal Renal Careをめざして、血液透析・CAPD・腎移植と患者ごとに応じた治療法を実践している。腎移植に関して、術前・術後・外来と管理できるよう症例を経験する。
  • 血液透析患者さんの維持透析診療・並びに合併症の管理が行える
  • 血漿交換・LDLアフェレーシスなどの特殊血液浄化の適応を理解し、実践できる
  • ICUにおける血液浄化療法に関して、欧米のコンセンサスを理解し、血液浄化療法を選択できる。心臓大血管手術患者の血液浄化を適切に行う
  • Interventional nephrologyを積極的に導入し、血液シャント肢のPTA・腎嚢胞の塞栓/ドレナージ術・副腎静脈サンプリングなどを術者として施行する
  • リウマチ・膠原病疾患に対して入院・外来診療ができる(詳しくはリウマチ・膠原病科を御覧ください)

5年目 離島総合病院勤務

離島病院便りも御覧ください)

5年目は石垣島の県立八重山病院、宮古島の宮古病院で中規模の総合病院で総合内科医として勤務し、腎臓内科症例に対しては専門家として対応してもらいます。
非常に成長する1年間で、指導医の中には2年以上いた人もいます。当直で入院させた患者さんを退院まで担当するスタイルは、しっかりとした内科ローテーションスタイルを経験した者でないとできません。当科の医師は総合内科医として勤務し、腎臓疾患に対しては腎生検を施行し専門診療も行なっています。

6年目以降

離島勤務後は当院での指導医として勤務希望される方は勤務していただきます。この学年以降で透析医学会専門医などの専門医申請の時期です。当科の専門医認定は幅広く充実していますので希望の専門医取得していただきます。

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