救命救急センター
基本方針
救命救急センターは、
「すべての県民がいつでもどこでも安心して満足できる医療を提供します。」
当院の理念に基づき、地域の救急医療を実践しています。
- 24時間、365日、年中無休で対応。
- 軽症〜重症、科を問わず、すべての患者受け入れ。
- 救急科専従医、コ・メディカルが3交代勤務体制で研修医とともに診療を行い、時間外・休日も診療の質を担保。
私たちは受診していただいた患者さんに納得のしていただける良質な医療をめざし、努力します。
診療内容
本院は総合病院であると同時に救急告示病院、研修指定病院であるので、救急疾患については他のどの病院より力を入れて取り組んでおります。
救命救急センターに勤務している医師はすべての救急に初期対応できるようにトレーニングされております。
診療専門科以外もまず、救命救急センターの医師が診察し、対処いたします。その場合患者さんの重症度、緊急度にあわせ適宜専門医を呼び出し診察してもらう体制となっています。
救命救急センターQ&A
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勤務時間帯等により若干の変更がありますが、基本的に次のようになっています。
救命救急センター(時間内)
日勤帯:初期研修医 2-3名、専攻医 1-2名、指導医 1-2名、看護師 7-8名
これが救命救急センターの午前8時から午後5時までの体制です。
時間内は開業医からの紹介、周囲の介護施設からの紹介が多くなっています。救命救急センター(時間外)
準夜帯:初期研修医 3名、専攻医 1名、指導医 1-2名、看護師 5名
深夜帯:初期研修医 2名、専攻医 1名、指導医 1名、看護師 5名病棟当直(時間外)
内科 初期研修医 1-2名、専攻医 1名、指導医 1名 小児科 初期研修医 1名、専攻医 1名、指導医 1名 外科 初期研修医 1名、専攻医1-2名、指導医 1名 産婦人科 初期研修医 1名、専攻医 1名、指導医 1名 麻酔科 初期研修医または専攻医 1名、指導医 1名 ICU 専攻医 1名、指導医 1名 CCU 専攻医または指導医 1名 NICU 指導医 1名 時間外は病棟当直と協力しながら救命救急センターの患者さん対応をおこないます。
深夜でも病院内に医師が毎日20名待機しているので、重症患者が複数重なる時、軽症でも診療待ちの患者さんが多い時には、 すぐ応援できる体制となっています。 -
新聞に掲載されている本日の救急当番病院が救急告示病院といえば分かりやすいかと思います。
正確には1964年の「救急病院等を定める省令」に基づき、都道府県知事が告示する病院です。 救急指定病院ともいわれます。国は救急現場で軽症、重症患者さんが入り交じって診療を受けると、患者さん側、医療側にも不都合が多いと考え、 軽症患者さんは初期救急医療機関へ、中等症の患者さんは2次救急医療機関へ、重症の患者さんは3次医療機関で診察をする体制を作りました。 現在沖縄県では初期1ヶ所、2次23ヶ所、3次3ヶ所の医療機関が救急患者さんを受け入れています。
中部地区では宜野湾記念病院、中部徳洲会病院、ハートライフ病院、中頭病院と中部病院が救急告示病院であり、 初期、2次患者さんは4病院で、3次患者さんは救命救急センターのある本院で受け入れることとなっています。 ただし、中部病院は古くからすべての救急患者さんを受け入れてきた経緯があり、 中部病院は救命救急センターであっても初期、2次、3次の患者さんを受け入れておりますので、ご安心下さい。救命救急センターは、24時間体制で、どのような重症患者さんさんにも対応できる設備、人員を備えています。
妊婦さんの交通事故など複数の科の医師が必要な患者さんにも対応できます。 中部地区、ひいては沖縄県の救急医療の最後の砦として、他病院からの救急患者さんの転院も受け入れています。
沖縄県内には救命救急センターは3つ(全国で196カ所)ありますが、中部地区には中部病院1つです。 -
地元2新聞に掲載される「救急当直医」をごらんください。
県立中部病院救命救急センターの欄では内科、小児科、外科、整形外科、産婦人科、脳神経外科、循環器科、心臓外科が診療できるとなっています。 特に注目していただきたいのは中部地区で産婦人科の夜間診察をしているのは中部病院だけです。 また、他の病院は診療時間の制限があるのですが、中部病院では一日中患者さんを受け入れています。
本院は総合病院であると同時に救急告示病院、研修指定病院であるので、救急疾患については他のどの病院より力を入れて取り組んでおります。 救命救急センターに勤務している医師はすべての救急に初期対応できるようにトレーニングされております。 上記に書かれている診療科以外もまず、救命救急センターの医師が診察し、対処いたします。
その場合患者さんの重症度、緊急度にあわせ適宜専門医を呼び出し診察してもらう体制となっています。 -
救命救急センターには診察後、経過観察を必要とする患者さんのためにベッドが20床備えられております。 症状軽減した患者さんは帰宅となりますが、さらに治療や検査が必要と考えられる患者さんは一般病棟に入院となり、移動していただきます。
その一般病棟が550床ということになります。一見たっぷりベッドに余裕がある印象があるようですが、実際は治療入院中の患者さんが沢山おられ、利用できるベッドは限られているのです。だいたい、毎日40名の患者さんが退院されて空きベッドが出ます。
そこに外来から約20名入院され、救命救急センターからも20名の入院があります。従って救命救急センターからの入院患者さんが多くなった場合には”中部病院が満床で入院が出来ない”ということになります。
しかし、われわれは先輩方から引き継がれた「空きベッドは作るもの」のポリシーのもと、あらゆる手段を尽くして、重症患者さんを受け入れるための空床を確保します。
そのために以下のようなことを行っています。- 病気がよくなり退院間近の患者さんへの繰り上げ退院依頼
(申し訳ありません。無理なお願いをいつも快くお引き受け頂きありがとうございます) - 状態の落ち着いているものの経過観察のため入院が必要な患者さんには転院紹介(紹介をしていただいた病院へ逆紹介等)
- 入院紹介先病院から中部病院への転院の延期依頼
- 本院の外来から予定入院患者さんへの入院延期
- どうしてもベッドが確保出来ない場合には責任を持って他病院に紹介
このように、たとえ満床状態であったとしても、我々は中部地区の、また、沖縄県の救急医療の最後の砦として、緊急の患者さんは受け入れる努力を続けております。 患者さんにもご協力を頂きたいことがあります。医師が診察した後、重症でないと判断された患者さんに関しては、中部地区内外の病院へ転院して頂く場合があること、 非常に患者さんが多い時は待ち合いのソファーや簡易ベッドなどで経過観察を行う場合もありますのでご了承頂きたいと思います。
- 病気がよくなり退院間近の患者さんへの繰り上げ退院依頼
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救命救急センターを受診し、診察後症状がよくなり、帰宅となるような場合には基本的に支払いは以下の様になっています。
救命救急センターでは診察料は日勤帯(8:30~17:00)では初診料(実費2,880円)+検査料+処方箋料で計算されます。 (ただし当院は紹介中心の病院になっており、日勤帯で紹介状をお持ちでない場合、特定療養費5,090円が発生することがあります) 時間外(17:00~22:00)(6:00~8:30)では上記に加え時間外加算(6歳以上2300円、6歳未満3450円)、また深夜帯 (22:00~6:00)になると深夜加算(6歳以上4800円、6歳未満で6,159円)も発生しますので日勤帯と深夜帯では金額がおよそ2倍変わる可能 性があります。 実際に支払っていただく金額は上記を合計した総額に対して
0~5歳:総額×2割負担
6~69歳:総額×3割負担
70歳以上:総額×1割負担(高額所得者は3割負担)
を支払っていただくことになります。
また当救急センターでは入院経過観察室が設けられており、必要あれば救急室入院となり、その際には金額も異なってきます。0~5歳 6~69歳 70歳~ 備考 診察料 初診料 3,630円 2,880円 2,880円 検査料 相当 相当 相当 処方箋料 相当 相当 相当 特定療養費 5,090円 5,090円 5,090円 8:30~17:00受診で
紹介状なし時間外加算 2,700円 2,300円 2,300円 17:00~22:00 受診
6:00~8:30 受診深夜加算 6,150円 4,800円 4,800円 22:00~6:00 受診 休日加算 2,850円 2,500円 2,500円 日・祝の6:00~22:00 負担額 総額
×0.2総額
×0.3総額
×0.170歳以上の
高額所得者 総額×0.3 -
夜間ならびに祝祭日の処方は原則として院内薬局からの処方になります。
会計の際に薬券を発行いたしますので、院内薬局に薬券を出していただき、薬を受け取ってください。 非常に稀ですが、夜間ならびに祝祭日であっても院外処方箋をお出しすることがあります。
これは院内に在庫がない薬剤で、当日または翌日午前9時以降の内服でも構わない場合のみです。
このような場合には診察中に医師または看護師から説明があると思いますが、院外処方箋を受け取った際には会計に確認していただけますと私たちも助かります。
尚、診療報酬の取り決めにより、院内処方と院外処方を同時に発行できませんのご了承下さい。 -
日本の救急医療システムは一次救急、二次救急、三次救急と、患者さんの重症度に応じて、病院が指定されています。 内地ではこの分類に従って、患者さん自身または救急隊が重症度を判断して、受診する病院を決めることになります。
沖縄県では県立病院群が中心となって救急医療を担ってきました。 沖縄県ではアメリカの医療体制を元にしていたため、24時間、365日受診でき、重症度に関わらず一次から三次まで対応できる、 いわゆる「ER」を基本とした体制となっています。
このような体制をとる病院は内地にも増えてきていますが、まだ少ないのが現状です。 当院は国内で最初に「ER」の体制を取った病院です。 -
当院は軽症から重症まですべて対応する救命救急センターです。
センターには様々な病気や重症度の異なる多くの患者さんが受診されています。 診察までの、手順をご説明します。
自家用車や徒歩で受診された患者さんはまず、受付をしていただきます。カルテが出来たら看護師が血圧や体温など測定しながら、病状の確認をさせていただきます。そこで緊急度の判断をさせていただきます。 急ぎで処置が必要な方を優先させていただきます。
病状の程度が救急ではあるがさほど緊急度が高くないと判断された方は、順番を待っていただくことになります。救命処置などが必要な最重症の方がいらっしゃる場合や、受診患者数が多い場合には待ち時間が長くなることもございますが、 待ち時間が一時間を超える場合は病棟の当直などを呼び出し、人員を増やして出来るだけ早く診療出来るように対応しております。
尚、救急車にて来院の場合でも重症でないと判断された場合は他の患者さんの重症度により、 診察や検査など待っていただく場合がありますのでご了承下さい。受付から診察終了し会計終了まで
※ 経過観察、検査結果待ちや点滴、抗生剤等の治療患者も含めて
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御質問ありがとうございます。説明が足りず帰宅後不安な思いをおかけしたことにつきましては心よりお詫び申し上げます。
「診察後には必ず薬が必要か」について答えさせていただきます。
症状によっては薬が必要でない場合、もしくは薬がかえって悪い影響を及ぼす場合があります。 例えば風邪はウイルスによって起こる病気です。 これに細菌のみに効果がある抗生物質を服用することは効果が無いばかりではなく、薬剤耐性菌を増やすことに繋がります。それ以外にも薬剤の副作用で不利益を被ることがあります。我々は「必要に応じて、状況に応じて薬を処方する。」原則をとっています。
従いまして、必要な場合はお薬をお出ししますが、病気の経過で薬を更に続けるか、薬を中止していいかの判断は、その場では難しいので、近くの医療機関の受診をお奨めすることもあります。
今回のように医師が薬は不要としても、不安に思われる場合は担当医師または看護師より、しっかり説明をお受け下さい。